調布市府中市のリフォーム外壁塗装は「はちじん」リクシル・TOTO・耐震診断・アパート原状回復防犯カメラ・エクステリアなど施工件数5000件以上の一級建築士・耐震診断事務所です。

屋根修理に火災保険は使える?経年劣化との線引きと申請の順番を、一級建築士事務所が解説!

台風のあと、屋根の点検に伺うと、お客様からよく聞かれることがあります。

これ、火災保険で直せますか?

答えは、直せるものもあれば、直せないものもある、です。

屋根の修理に火災保険が使えるかどうかは、壊れ方で決まります。風で飛んだのか、古くなって割れたのか。保険会社が見ているのはそこだけで、屋根の修理だから出る、出ないという話ではありません。

もう一つ、この数年で増えたのが「保険金で自己負担なく直せます」という業者の勧誘です。国民生活センターが2021年に注意喚起を出すほど相談が増えていて、私たちハチジンのお客様のところにも来ています。

1978年から調布市多摩川で屋根の工事をしてきた一級建築士事務所として、一つお伝えしたいことがあります。

火災保険で直せるのは、風・雪・雹で壊れた分だけ。古くなって傷んだ分には出ません

私たちハチジン(八陣建設)は、火災保険を使う屋根の修理のご相談をお受けしています。

保険会社に出す見積書と被害写真を作る側の立場から、この記事では、対象になる被害とならない被害の線引き、「経年劣化」と言われたときに確かめること、申請の順番、そして勧誘の見分け方をまとめます。

目次

火災保険で直せる屋根の被害、直せない被害

火災保険という名前ですが、住宅の火災保険のほとんどは「風災・雪災・雹災」を補償に含んでいます。屋根の修理で使うのは、この部分です。

被害の出方火災保険よくある例
台風や強風で壊れた対象(風災)棟板金が飛んだ、瓦がずれた、スレートが割れて飛んだ、雨樋が外れた
雪の重みで壊れた対象(雪災)雨樋が曲がった、カーポートの屋根が落ちた
雹で穴が開いた対象(雹災)スレートに穴、雨樋に凹み
古くなって傷んだ対象外(経年劣化)塗膜の剥がれ、コケ、スレートの反り、防水シートの寿命
最初から施工が悪かった対象外(施工不良)釘の打ち忘れ、板金の納まりの不良
地震で壊れた対象外(地震保険の範囲)瓦の落下、棟の崩れ

ここで迷うのが、瓦のずれです。台風のあとにずれていれば風災ですが、何年も前からずれていたなら経年劣化です。ここが、保険会社と施主の見方が分かれるところです。

もう一つ知っておいていただきたいのは、自己負担額(免責)です。契約によって「損害額から5万円を引く」「20万円以上の損害でないと支払わない」などの決まりがあり、小さな修理は保険金が出ないことがあります。保険証券を見れば書いてありますのでご確認ください。

雨漏りは、それだけでは対象になりません

「雨漏りしているので火災保険で」というご相談は多いのですが、雨漏りは結果であって原因ではありません。

風で板金が飛んで、そこから雨が入ったのなら風災です。防水シートが寿命で破れて雨が入ったのなら経年劣化です。保険会社は、雨漏りの原因が何かを見ます。

「経年劣化」と言われたときに、確かめること

保険会社の鑑定で「経年劣化」と判断され、支払われないことがあります。納得できるときもあれば、そうでないときもあります。私たちが現場で確かめているのは、次の3つです。

風災か経年劣化かを分ける、現場の見方
  • 壊れ方に方向があるか
    風で壊れた屋根は、風上側や特定の面に被害が集中します。全面が均等に傷んでいるなら、劣化の可能性が高い
  • その日に風が吹いていたか
    気象庁の過去の気象データで、被害の日の最大瞬間風速が分かります。被害の日付を特定できると話が早い
  • 壊れた部材が新しい断面か
    飛んだ板金の釘穴やスレートの割れ口が新しければ、最近壊れた証拠になります。古い断面は錆や汚れで分かります

この3つがそろっていて、それでも経年劣化と言われた場合は、鑑定の根拠を保険会社に聞いてください。それでも納得できないときは、日本損害保険協会の「そんぽADRセンター」という相談窓口があります。

逆に、3つとも当てはまらないなら、風災として請求しても通らない可能性が高いです。私たちは、その場合は正直にそうお伝えしています。

屋根修理で火災保険を使うときの、申請の順番

順番を間違えると、直せる被害でも保険金が出ないことがあります。とくに多いのが、先に修理してしまって被害の証拠が残っていない、というものです。

火災保険を使う屋根修理の流れ
  • 1. 被害の写真を残す
    地上から全景、できれば被害箇所の近景。日付が分かる状態で。屋根に上がるのは危険なので、業者に撮ってもらってよい
  • 2. 保険会社か代理店に連絡する
    被害の日と状況を伝える。ここで請求に必要な書類(保険金請求書、修理見積書、被害写真)が案内される
  • 3. 修理業者に見積書と写真を頼む
    被害箇所の復旧と、それ以外の工事を分けた見積書にする。分けていない見積書は査定で減額されやすい
  • 4. 保険会社の鑑定
    鑑定人が現地を見に来ることがある。見積書のとおりに認められるとは限らない
  • 5. 保険金の確定と支払い
    確定した金額を見てから、工事の範囲を決める
  • 6. 修理
    雨漏りしているときは、先に応急処置をして構わない。ただし処置の前後の写真を残す

請求できる期限は、保険法で被害の日から3年です。「請求期限が迫っている」と急かす勧誘は、この3年を口実にしていることが多いのですが、3年以内なら慌てる必要はありません。

雨漏りが止まらないときは、応急処置を先にしてください。ブルーシートをかける、割れたスレートに板金をかぶせる、といった処置は、写真さえ残しておけば請求の妨げになりません。被害を放置して広げるほうが、あとで「それは劣化」と言われる原因になります。

見積書と被害写真の作り方は、私たちが保険会社に出す形でお作りできます。

「保険金で無料で直せます」という勧誘には、応じないでください

国民生活センターは2021年9月に「保険金で住宅修理ができると勧誘する事業者に注意」という発表を出しています。相談事例として載っているのは、こういうものです。

「台風で被害がないか近所を調査している」と訪ねてきて、「3年前の台風の請求期限が迫っている」「調査は無料」「保険金が出たら一定割合を手数料でもらう」と契約させる。あるいはネット広告で「修理代を上回る保険金が受け取れる、手数料は40パーセント」と勧誘する。

保険金の請求は、加入者ご自身でできます。申請サポート会社に頼る必要はありません。保険会社の査定は見積書のとおりとは限らず、手数料だけ払って修理費が足りない、ということが起きます。うその理由で請求すれば、保険金詐欺になります。

見分け方は難しくありません。工事の話より先に保険の話をする、被害を見る前に「保険で直せる」と言う、手数料が保険金の割合で決まっている。このどれかがあれば、その場で契約しないでください。

契約してしまった場合は、消費者ホットライン「188」に電話すれば最寄りの消費生活センターにつながります。

出典:保険金で住宅修理ができると勧誘する事業者に注意!(国民生活センター)

私たちが火災保険の屋根修理で、必ずやっていること

保険を使う工事で、私たちハチジン側の仕事は3つです。

被害写真は、全景と近景を日付つきで撮ります

地上からの全景で「どの家のどの面か」を示し、近景で「何がどう壊れているか」を示します。近景だけだと、どの家の写真か分からないと言われることがあります。屋根に上がる撮影は私たちが行い、お客様には上がっていただきません。

屋根の補修作業
棟板金の補修。飛んだ板金の釘穴が新しいかどうかも、写真に残します

見積書は、被害箇所の復旧とそれ以外を分けます

台風で棟板金が飛んだ家で、ついでに屋根全体を塗り替えたいというご要望はよくあります。

それ自体は構いませんが、見積書は分けます。保険の対象になるのは棟板金の復旧だけで、塗装は自己負担です。一緒にすると、査定で全部が減額されることがあります。

査定額を見てから、工事の範囲を決めます

保険会社の査定額は、見積書より低くなることが珍しくありません。その差額をどうするかは、お客様が決めることです。私たちは、査定が出る前に契約を急がせることはしません。

保険金が出る前提で契約し、出なかった分を請求する会社もあります。契約書に「保険金が下りなかった場合」の扱いが書いてあるかを、契約の前に見てください。

火災保険を使う屋根修理のご相談は、被害の写真からお受けしています。

ハチジンの施工事例

保険の対象になる被害と、対象にならない傷みが同じ屋根に混ざっていることは、よくあります。写真で違いをご覧ください。

屋根下地の張り替え
屋根材を剥がして下地を張り直しているところ。下地の腐りは経年劣化で、保険の対象になりません

屋根材を剥がしたら下地の板が腐っていた、という例です。これは長年の雨水による劣化で、火災保険の対象にはなりません。こうした屋根では、風で飛んだ屋根材の復旧は保険、その下の腐った下地の交換は自己負担、と分けてご説明しています。

雨樋
雨樋の歪み。雪の重みで曲がったものは雪災、経年で垂れたものは劣化です

雨樋は、火災保険の請求でいちばん多い部位です。雪で曲がった、風で外れた、なら対象。金具が錆びて垂れてきた、なら対象外。同じ「雨樋が壊れた」でも、写真を見れば違いが分かります。

お住まいの市の屋根修理については、『調布市の屋根修理』『狛江市の屋根修理』『府中市の屋根修理』『稲城市の屋根修理』のページに、市の助成金と合わせてまとめてあります。

屋根修理の火災保険でよくいただくご質問

保険会社に「経年劣化」と言われました。もう無理ですか?

鑑定の根拠を聞いてみてください。壊れ方に方向があるか、被害の日に強風が吹いていたか、壊れた部材の断面が新しいか。この3つがそろっているなら、写真と気象データを添えて再度の確認を求める余地があります。そんぽADRセンターという相談窓口もあります。3つとも当てはまらないなら、風災としての請求は難しいと考えてください。

台風から2年経っています。まだ請求できますか?

請求できる権利は保険法で3年です。2年前の台風で壊れたことを示せる写真や記録があれば、請求できます。ただし、その後の2年で劣化が進んでいると、どこまでが台風の被害かを分けにくくなります。早めに写真を撮ってください。

雨漏りは火災保険の対象になりますか?

雨漏りそのものではなく、原因で決まります。風で板金が飛んで雨が入ったなら風災、防水シートが寿命で破れたなら経年劣化です。まず原因を調べてから、保険会社に連絡してください。

自己負担はありますか?

契約で決まっています。損害額から一定額を引く方式や、損害額が20万円以上でないと支払われない方式があります。保険証券に書いてありますので、お手元でご確認ください。分からなければ代理店に聞くのが早いです。

「保険で無料で直せる」と訪ねてきた業者に、調査を頼んでもいいですか?

お勧めしません。国民生活センターが注意喚起を出している勧誘の典型です。保険金の請求はご自身でできますし、手数料を保険金の割合で取る契約は、修理費が足りなくなる原因になります。契約してしまった場合は消費者ホットライン188へ。

応急処置を先にしてもいいですか?

構いません。雨漏りを放置するほうが被害を広げます。処置の前後の写真を残しておけば、請求の妨げにはなりません。

見積書と写真だけお願いできますか?

できます。被害箇所の復旧とそれ以外を分けた見積書と、全景・近景の被害写真を、保険会社に出す形でお作りします。査定額が出てから、工事の範囲を一緒に決めていただければ結構です。

屋根修理で火災保険をお考えの方へ

お客様との打ち合わせ
お打ち合わせ。保険の査定額を見てから、工事の範囲を決めます

火災保険で直せるのは、風・雪・雹で壊れた分だけです。古くなって傷んだ分には出ません。壊れ方に方向があるか、その日に風が吹いていたか、壊れた断面が新しいか。この3つで、おおよその見当がつきます。

順番は、写真、保険会社への連絡、分けた見積書、鑑定、それから修理。請求の権利は3年ありますので、「期限が迫っている」という勧誘に乗る必要はありません。

当社は1978年の創業から、調布市多摩川で建築の仕事を続けてきました。設計から施工まで、一級建築士事務所として一貫して見ています。

建物を見て、必要な工事だけをご提案します。必要のない工事はお勧めしません。

まずはご相談ください。調査とお見積もりは無料です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次